「学校に行きたくない!」大切なお子様が突然言い出したら、保護者の方のショックは計り知れないものがあります。

行きたくない理由を言わない…、朝になると不調を訴える、顔色がよくないなど、見ていて明らかに様子がおかしい…。

元気に学校へ行ってくれることが一番の願いですが、登校をしぶるのはどのご子どもさんにも起こりうることです。

いじめなどの人間関係の不和、学力不振で学校が楽しくない、家庭での理由や起立性調節障害といって朝が起きられない病気が原因の場合もあります。

病気が原因の場合は、主治医との相談になってきますが、心の問題だった場合、こどもとどのように接していったらよいのでしょうか。

まずはゆっくり休ませることです。子どもたちは、様々なストレスやプレッシャーと日々戦っています。

人生には、頑張る時期と休む時期があるといいます。

日々の生活の中で、心のエネルギーを消耗し、もう頑張りきれないところまで頑張った結果なのだと思います。

子どもは親が大好きです。両親に心配かけまい努力をしています。しかし、頑張る許容量には限界があります。

最後の手段として、「行きたくない」のサインを発したのだと受け止めてあげてください。

中には、「怠けている」と現実に向き合おうとしない保護者の方もいらっしゃいます。

それで無理をして登校し、なんとか乗り切るケースも少なくはないのですが、将来、うつ病を発症したり、別の心のトラブルを生むことがわかっています。

今は疲れた心を癒す時間が必要なのです。

「でも、休ませて、このまま一生ニートになったらどうしよう…。」そのご心配ももっともです。

家庭が安全基地となり、温かい環境で休養できたなら、必ず回復期がやってきます。

その回復期とは、表情が明るくなった、会話が増えたなどの変化でわかるようになります。特に顕著なのは、「ペットを飼いたい」と命に興味を持ちだすことです。

精神的に余裕がなく、追い込まれた時期には命を預かる余裕がありません。ペットを飼うという行為は、社会とのつながりを求め出した心の表れなのです。

回復期には、進学や進級など、環境が変化する時期に合わせて登校させるのも方法です。

数日間は疲れも出やすくなりますが、学校へいけたということが次への自信につながります。

この時も、無理せず焦らずです。こどものペースに合わせましょう。どの子にも生きる力が兼ね備わっています。信じてあげましょう。

不登校は決して悪いことではありません。学生時代不登校を経験しても社会で立派に成功した人もたくさんいます。

大切なのは、不登校を経験したその後です。保護者がかばいすぎて、社会に出る時期を逃してしまうとそこから抜け出すことが難しくなります。

タイミングをみて、しっかり社会に送り出してあげてください。守ってあげる時期と、突き放す時期を間違えなければ、子どもは素晴らしい成長をみせてくれるはずです。

保護者の方も、しばらくは葛藤の日々になります。ただ、不登校を経験することで、そのご家庭の問題点も見えてくるといいます。

絆の立て直しの時期として、子どもたちに真正面から向き合ってみましょう。きっといつの日か笑顔が戻ってくるはずです。応援しています。