ニュースなどでも取り上げられるようになった発達障害

発達障害という言葉をよく耳にするようになりました。学校でも6%の割合でいるのではないかと言われています。クラスに2~3人ほどでしょうか。

知力に明らかな遅れがみられないので、小学校入学まで見つからなかったということもあるようです。

・アスペルガー症候群

お友達の会話や気持ちが理解しにくく、対人関係で悩むことが多いとされる自閉症の中で、知的な発達の遅れがみられない症状を、高機能自閉症と定義されています。

高機能自閉症は3歳くらいまでに言葉の発達の遅れて発見されることが多いのですが、アスペルガー症候群は、言語の遅れも見られないといいます。

よって、学校の健康診断でも見つけることが困難な場合があります。

会話のやり取りはできるので、一見理解したように受け止められますが、実際はそうではないので、友達との関係で問題を抱え込んでいることで発見されます。

みんなが興味を持たないような、ある特定の事象に強いこだわりを持つといった特徴があるようです。

・ADHD(注意欠陥多動性障害)

脳の中枢神経に何らかの異常があり、普段の行動で落ち着きがないなど、定期検診などで見つけられるケースがあります。

廊下の端から端まで駆け抜けるなどの症状や、忘れ物が多いなど、診断名のように、注意力や多動性に問題を抱えています。

自分の気持ちがコントロールできないときは気持ちが落ち着くまでじっくり待ってあげるなどの対応が必要ですね。

・LD(学習障害)

算数の計算(算数障害)や国語で読み(読字障害)・書き(書字障害)となど、ある特定の学習に困難を示します。

本人はとっても頑張っているのに、なかなか成果が上がらないときに教師側から発見されることがあります。

脳の中枢神経系になんらかの障害があると考えられており、頑張っているのに、知力に合った成績が得られないことから、本人はとても悩んでいるようです。

そのため、意欲の低下や、心因性の頭痛・腹痛を訴えることもあるようなので、学力だけでなく、心理面のサポートも重要になってきます。

周囲の人たちが協力すべきこと

これまで発達障害は、家庭のしつけや本人の努力不足によって起こると考えらえてきました。

しかし、脳になんらかの障害を抱えていることから発生している問題と認識されるようになってから、個々の障害に対しての指導方法が確立されてきています。

学校でも、個別指導を目的にした特別支援学級や通級学級など、専門的に指導する教育環境が増えてきたことは素晴らしいことだと思います。

あるクラスでは、通級学級にいくお友達に「いってらっしゃい」「おかえりなさい」と温かい言葉がけをしているそうです。

他の病気や障害同様、この発達障害も本人やご家族は、周りで見ている以上に悩み、苦しんでいます。

一人一人の個性として見守ることが今の社会に求められているのかもしれませんね。