子どもたちの健やかな心身の発達には、「早寝・早起き・朝ごはん」の基本的生活習慣をしっかりと身に着けさせることが不可欠です。
そこで、それぞれの大切なポイントについて説明させていただきます。
「早寝」…早く眠りにつくことは心身の安定につながります
身長が伸びるために必要な成長ホルモンは、心のイライラを落ち着かせる役割もあります。
寝る子は育つとはよく言ったもので、この成長ホルモンは、深夜2時~3時が最もよく分泌されます。
上手に分泌を促すためは、この「ゴールデンタイム」までに深い眠りについておかなければなりません。
一般的に、小学校低学年は夜の9時まで、高学年以上は10時までに眠るようにすると、深夜2時には深い眠りに入ることができます。
体の不調を整えたり、筋肉痛などの怪我をしている個所を修復することも、睡眠の最中に行われているのです。
子どもたちは社会環境の変化で、深夜でも電気の明かりのために、常に目からの刺激があり、どうしても夜型の生活習慣になりやすくなってしまいました。
就寝時間になったら、刺激の強いテレビやゲームをやめさせるようにし、電気を消して布団に入りましょう。保護者から成長期の子どもへ向けての愛情表現につながります。
子どもの睡眠時間は7~8時間が理想です。たっぷりと確保してあげましょう。
「早起き」…良質な睡眠を確保するための一日のスタート
1日は24時間。でも、人の遺伝子に組み込まれている体内時計は25時間だと言われています。1時間のズレがあります。
このズレのまま生活をしていると、必然的に夜型人間へとなってしまいます。先程説明した良い睡眠を確保するために、朝はスッキリと起きる必要がありますね。
早く起きて日中活発に活動することで、夜は自然と眠りにつくことができるようになります。
朝日の光とともに起きる習慣が身に付くと、生活リズムも良い循環として回っていきます。
夜は寝付くのが遅くて…、と悩んでいる方は、まずは早起きを頑張ってみましょう。目覚まし時計だけでは不安という人は、カーテンを少し開けて寝ることをおススメします。
太陽の光には体内時計をリセットする力があります。朝、カーテンの隙間から太陽の光が入ることで目に刺激が入り、スッキリとした目覚めを手助けしてくれることとと思います。
「朝ごはん」…脳にエネルギーを確保しよう
朝は、前日の食事の後から睡眠に入り、体はエネルギーを欲しがった状態になっています。
早起きが出来なければ、朝食の時間が無くなってしまいますよね。これでは脳にとって必要な糖が不足し、学習に集中できません。
朝食の摂取率と学力は比例しているという研究結果もでているほどです。
また、女の子に多いのですが、ダイエットという目的であえて食べない子どももいます。
体は、一度食事を抜くと「飢餓状態」であると判断し、逆に脂肪をため込もうとします。朝食を摂らないのは、太りやすい体を作ってしまうのです。
以上のように、「早寝・早起き・朝ごはん」の大切さをご理解いただけたでしょうか。
生活リズムを作ることは、心身の発達だけでなく、学習や人間関係にも大きな影響がでてきます。
実は私たち大人にも言えることなんです。良い基本的生活習慣の形成を心がけたいものですね。