連日、ニュースなどで、青少年による悲しい事件が多発しています。命の大切さ、尊さを伝えることはとても難しいですよね。

現代は、出産や人が亡くなる時など命を感じる場面を病院で行うことが増え、子どもたちにとっては命が遠い世界の話となっていまう傾向があるようです。

そこで、学校では、道徳の授業をはじめ、人格形成のためのカリキュラムを組んで対応しています。

この世にたった一つしかない命。大切にしてほしいですよね。

子どもたちに命の重みを伝える方法として、発達段階に応じて様々な工夫がされています。

小学校では、様々な植物を育てますね。朝顔、ひまわり、きゅうり、トマト…などなど。自分で植物を育てるには、長い年月、努力が必要です。

土をほぐしたり、水をこまめにやったり…。命を育てるのは本当に大変なことです。時に、投げ出したくなったり、枯れてしまうこともあるでしょう。

でも、どのような理由であれ、最後までやり遂げることで命の輝きを感じて欲しいと思うのです。

自分で別の命を育てる経験をし、自分を育ててくれている保護者の皆様への感謝の気持ちを育んでいくことを目標としています。

食べ物の命をいただく「いただきます」の言葉にも命の教育が盛り込まれているのです。

また、命の教育は、「性教育」とも言われます。「性」とは、自分の生まれ持った命のことを指しています。

実は、理科の授業のおしべ・めしべから性教育は始まっていますが、命のルーツを知ることは、大人にとっては頭を抱えるテーマですね。

ですので、学校の性教育を利用してみてはいかがでしょうか。

学校では、小学校3年生になるころから、保健の授業で自分の体のしくみについて学びます。

授業の子どもたちは照れながらも真剣に話をきいています。その時感じたことを家庭で話してくれたらチャンスです!

ここまで成長したのだとまずは喜びましょう。そして、子どもの純粋な疑問に、大人が丁寧に答えてあげて下さい。

男の子であれば、パパのお仕事。夫婦の会話のきっかけになるかもしれませんね。保護者は人生の大先輩ですので恥ずかしがらないことが一番のポイントです。

専門的な言葉などは学校にお任せでも構いません。でも、「あなたが大切」という思いだけは真っ直ぐに伝えてあげてください。

命の教育には、自分は大切にされているという「自己肯定感」が最も必要とされています。

事件を起こしたり、非行に走る子どもたちの傾向に、「どうせ俺なんか…。」という否定された人格像があるそうです。

幼少期から大切にされた記憶が乏しいことが指摘されています。

一方で、両親の愛情を一身に感じることができたら、子どもたちはどのような困難でも安心して生きていくことができると言われています。

お友達の命を大切にするためには、まずは、自分の命をみつめることが大切なのですね。

学校で知識の定着をはかり、家庭で温かく迎え入れられることが、一番の命の教育なのだと思います。