個別の持病にもキメ細やかな対応を目指す学校

顔や心身の成長に個人差があるように、様々な病気と闘っている子どもたちもいます。

学校教育はそんな子どもたちの症状に合わせて、主治医と連携し、QOL(quality of life…生活の質)の向上を目指しています。

心疾患は命に関わることもあり運動制限の指示があることも

学校の管理下で突然死を起こす原因として心臓病が挙げられます。

生まれつきの先天性心疾患は、軽症のものも含めて0.8%の確率(1000人に対し8人)で現れるそうです。

小学校へ入学するまでに手術などで治っている場合も多いのですが、中には術後、新たな病変が現れるなどして注意が必要な子どももいます。

そんな時は、主治医が記入する「学校生活管理指導表」というものがあります。

運動強度など生活での注意点について細かく指示をしてあるので、学校はそれに従って対応をするようにしています。

可能な限り、他のお友達と同じ活動をさせてあげたいですよね。

また、後天性心疾患で心配なのが、「感染性心内膜炎」と呼ばれる感染症です。むし歯により神経を通じて心臓の内膜に細菌が感染し、生命に関わってくることもあります。

このように、むし歯は全身へ様々な影響を及ぼします。健康診断でむし歯が発見されたら、早めに治療するようにしましょう。

尿検査で発見される腎臓病

腎臓病には、治療や生活上の制限が必要ないものと、直ちに治療の必要があるものに分けられます。

学校の尿検査では、腎臓に疾患がないか、または糖尿病の心配がないかスクリーニング(振り分け)を行います。

陽性の診断が出た場合は速やかに病院を受診しましょう。病状によっては、「学校生活管理指導表」に基づいて、運動制限などもあります。

糖尿病には2種類の型があり、いずれにしても、積極的に運動をさせています。

しかし、インスリン注射の必要な子どもの場合は、低血糖を起こす恐れもあるので、給食前に糖分の捕食をさせるなどの対応を取っています。

ぜひ、学校に相談して下さいね。

過換気症候群(過呼吸)には合わせてメンタルケアも

心理的にストレスを感じたときに出る過呼吸。呼吸を必要以上に繰り返し、血中の酸素濃度が変化することでおこり、紙パックを口に当てる応急手当で改善されます。

背景にいじめや家庭環境などのストレスが関係していることが多く、心のケアには細心の注意を払っています。

学校は病気を持つ子どもたちへ親身になった対応を

子どもたちに見られる心身の疾患についてよくみられる例を挙げてみました。全ての子どもたちが、「学校は楽しい」と思ってくれることが教職員の願いです。

病気のために生活に制限があるのはツラいことですね。ただ、周囲の理解によって本人の受け止め方も大きく変わってきます。

保護者・学校・主治医と、その子を取り巻く大人で連携し、足踏みを揃えたいものです。

「この子にとってベストな方法はなんだろう」と相談しあえる関係が築けたら、それは、子どもにとっても幸せなことだと思います。

本人が、自分自身の病気をまっすぐに受け止め、自信を持って生活することができたら、差別や偏見といった問題もゆっくりと解決していくものだと信じています。